2013年2月24日日曜日

放送打ち切り決定の「アイアンシェフ批判」批判

 私の記憶が正しければ、・・・フジテレビの料理番組「アイアンシェフ」は3月いっぱいで放送打ち切りになるという。
 視聴率が振るわないからだ。

 私は先代の番組「料理の鉄人」の大ファンであり、かつアメリカの「IRON CHEF AMERICA」のファンでもある。これは日本でもBSで深夜に放送された。

 私は今回の新番組「アイアンシェフ」はよく見ていない。というか、つまらなくて途中でチャンネルを変えてしまっている。全部見たわけではないので、評論する資格があるかどうかわからないが、あれでは1クールで打ち切りになるのも尤もだ、という気がする。

 ところでネットでは、「アイアンシェフ」がいかにつまらないかについて、いろんな意見が飛び交っているが、これまた検討違いに思えてならない。
 たとえば以下のような意見だ。

・「料理の鉄人」の焼き直しで昔と同じなのがよくない
・フェアなガチンコ試合でなく、八百長だからよくない

それぞれについて検証してみよう

・曰く: 「料理の鉄人」の焼き直しで昔と同じなのがよくない
 オールドファンに言わせてもらえば、昔と同じなら懐かしくて見たいと思うのだ。少なくとも、よい点は変えるべきではない。「アイアンシェフ」は、昔と違うからよくないのだ。
 たとえば試合開始の合図である、フランス語の「Allez cuisne!(アレ、キュイジーン)」をやめたのはよくない。
 主宰・加賀丈史の雄叫び「Allez cuisne!」を聞いて、血沸き肉躍る思いをした視聴者は私だけではあるまい。
 海外版「IRON CHEF」でも例外なくこの「Allez cuisne!」を採用しているはずだ。
 メンバーも昔と同じなのは解説者の服部幸應氏ぐらいで、鉄人も主宰も入れ替わってしまった。鉄人一人ぐらいは昔のメンバーを残してもいいのではないか。
 番組のタイトルも日本名「料理の鉄人」のままの方がいい。

・曰く: フェアなガチンコ試合でなく、八百長だからよくない
 これはWWEのプロレスの面白さがわからない人の発言だろう。
 スポーツ観戦とは違って、試合の勝ち負けはどうでもいいことなのだ。
 そもそもテレビ番組で、二人の料理人が料理を作って、どっちがうまいか競い合う、ということ自体が茶番なのだ。フライパンから出火したらリプレイされたり、「世界初のキッチンスタジアム」とアナウンサーが連呼する度に、「スポーツじゃあるまいし」と言って、テレビの前の視聴者は笑い転げていたはずだ。
 だから試合自体は、”やらせ”で十分だし、勝敗が最初から決まっていて構わない。
 すべてが茶番の中で唯一まじめなのが、解説者、服部氏が語る食の薀蓄だ。たとえば「キャビア、フォアグラ、トリフ」が三大グルメ食材であることは、私は「料理の鉄人」で知った。この食にまつわる情報こそ、ガストロノミー(美食学)の真髄だろう。
 「料理の鉄人」の最大の魅力は、茶番劇を見て笑いながら、美食学が学べるという点にあった。

 ではどうすれば「アイアンシェフ」は面白くなるのか。新機軸を打ち出すために以下を考えた。

・主宰と鉄人一名を女性、それも今流行りの美魔女にする。
・主宰は毎回、異なるハデなコスプレ衣装で登場する。
・男性鉄人は若手イケメンからベテラン実力派に戻す。
・試食ではレギュラーで(アメリカンアイドルのサイモンのような)辛口評論家を一名置く。
・ギミックの因縁対決(道場VS神田川、坂井VS山本のような)をたくさん作る。

 この他にも、私なりにいろいろ意見はあるが、詳しくは後日述べことにして本稿はここでひとまず筆をおく。

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