2019年5月16日木曜日

文学研究とは何か


文芸評論家は印象批評やテクスト論を含め、どんな方法で評論をしてもいいと思いますが、アカデミズムの研究者はあくまで科学的に、つまり論理的、客観的な事実を重視し、主観的感想は極力さけるべきだと思います。

文芸評論家の評論は自由な読書感想です。テクスト評論も可。作者のバックグラウンドの情報から評論しても可。ただしそれを読んだ読者の方でも、この評論はすばらしい、またはくだらないといった感想を自由に持てます。

研究者はデータの整理が主な仕事です。作者名と作品名、作品の発表年、作者の生年と没年およびその生涯、作品の発行部数、どんな文学賞をいつ受賞したかといったデータが重要です。
また、この小説は一人称小説、あるいは三人称小説といった明らかな客観的事実にも研究者は言及できます。

その一方で、作品が面白い、またはつまらないといった、主観的かつ曖昧な感想はできるだけ避けるべきでしょう。
作者のバックグラウンドの作品への影響について、常識の範囲内で多少言及してもいいですが、あまりにも個人的、主観的と思われる突っ込んだ意見は避けるべきです。

作家の代表作を研究者が選ぶ場合、発行部数が最大の最も売れた作品だとか、文学賞受賞の史実がある作品など、客観的データに基づいて判断すべきです。
ただし学術論文とは別に「自分が個人的に好きな作品は〇〇だ」と感想を述べることは自由でしょう。

2019年5月9日木曜日

NHKの未来を提言

 さて、地方選挙などで最近、「NHKから国民を守る党」が躍進しているようです。
 「NHKをぶっ壊す」でお馴染みの立花孝志氏の人気YouTube動画が影響していると思われます。

 NHKにかぎらず、完全な民間企業でもなく、役所でもない第三セクターや特殊法人の存在を私はかねてから疑問視しています。
 たとえば日本銀行もNHKと同じです。株主がいる民間企業でありながら、独占的に日本の銀行券を発行しています。そして世間一般の人は日銀が民間企業であることに気づいていません。
 ベンジャミン・フルフォード氏など陰謀論系ジャーナリストたちの多くは、日銀を完全に国有化すべきと唱えています。

 NHKは受信料という”実質テレビ税”を主な収益源にしています。厳密にはBS放送は契約者だけ受信料を徴収し、地上波はテレビ保有者から半ば強制的に徴収します。
 最近ではPC、スマホ、カーナビからテレビを視聴できることから、これらの保有者からも受信料を徴収できる制度が検討されています。
 まずNHKありき、という発想が行政にはあるようですが、これに私は強く反対します。
 行政がNHKを保護しようとする最大の理由は、おそらく「大本営発表」機能を確保したいからでしょう。大手マスコミが政府と癒着すれば、必要に応じて世論を情報操作できます。
 大手広告代理店の電通、大手通信社、日本新聞協会、記者クラブ、地上波民間キー局とともに、NHKは情報操作の有力拠点です。
 しかしながら、政府の情報操作は民主主義に反しています。私は政府はサイトなどで広報発表のみ行い、マスメディアは中小の民間組織だけにすべきだと思います。
 たとえば地方新聞や日刊ゲンダイなどは、大新聞にくらべ、行政に批判的な記事を比較的自由に書ける、と多くの陰謀論系ジャーナリストたちは主張します。また彼らの個人ブログなどもジャーナリズムの役割を果たしています。

 私はNHKの分割民営化を提言したいと思います。NHKを分割し一部を民間企業、残りを一般財源で運営する市営法人にするのです。BS放送はWOWOW同様、民間テレビ局でいいでしょう。
 まずNHKを最初は都道府県、次いで市町村に分割し、市の税金で運営する市営法人にします。市町村ごとにテレビ局を作るのです。

 またこの市営法人は市町村の箱物の地下室あたりに巨大サーバーを設置します。このサーバーで現在、グーグルがやっているサービスを行うのです。
 市内のマップのストリートヴューはどう考えても民間企業でなく、行政がやるべき仕事でしょう。
 YouTubeのような動画も市営サーバーが管理します。テレビ放送局でなく、動画配信局をマスメディアの中心にしてもいいでしょう。税金で運営する市営動画の場合は広報発表のみを行い、娯楽番組は作りません。市内の民間人が番組を持つ場合のみ、娯楽番組を配信できます。
 その他、検索エンジン、WEBメール、ショッピングサイト、SNS、WiKiなども市営で運営するのはどうでしょう。市営ですので検索エンジンでもショッピングサイトでも市内企業を優先して表示し、農業だけでなく工業製品も含めた全産業の地産地消を目指してもいいでしょう。
 税金で運営する他、サイトの広告料で資金を稼ぐ方法も考えられます。